« 家出少女 ラバトリー改造2 | トップページ | 家出少女 蘭開~人妻優子の場合~2 »

家出少女 蘭開~人妻優子の場合~1

第1話:人妻の悩み

キラキラと輝くネオン街の一角。人通りの多い繁華街の中、周りの喧騒を鎮めるように佇む、落ち着いた雰囲気のバーが一軒。

青いライトが辺りを照らし出し、そこは、温かい春の陽気に誘われたのか一時の甘い時間を過ごすカップルや女子大生。はたまた2次会の客で店内は活気をみせる。丁度新入生や新入社員の歓迎会シーズンでもある。

そんな中……一人でカウンター席の中央へと腰掛ける女性。それが、常連客である人妻の優子だ。年は30歳を迎えたばかりでまだ子供はいない。

親しげに手を上げると、彼女はいつものように彼を呼ぶ。

「駿河さん……今日も飲みに来ちゃった」

ぱっと見ただけでは25歳ぐらいにしか見えない若い体に目鼻立ちが整った綺麗な顔。とりわけ顔のラインと艶やかな唇が美しい。密かに彼女のファンだというサラリーマン客もいるぐらいだ。

そんな優子が呼んだ相手とは……この店のバーテンダーでありオーナーの駿河。彼の作るカクテルは美味しいと評判が高く、またその甘いマスクとはうらはらに寡黙で紳士的な雰囲気が人気である事は言うまでもない。

「今日はまた、随分と遅いんですね」

駿河の言う通り、時計の針は既に23時を過ぎて少しの所を指している。とても普通の人妻が飲み歩いている時間では無い。とは言え、実は優子に関しては時々起こりうる事であるのも承知の上で聞いているのだが。

優子の夫は名前を聞けば誰もが頷く大手企業のシステムエンジニアである。有能であるが故に日々が忙しく、終電ギリギリに帰ってくる日は良い方で、タクシーでの深夜帰宅や会社に泊まりで籠る事もしばしば。

そんな寂しい生活を埋めるように独身の友人達とこの店に顔を出し始めたのが最初のきっかけだったが、最近では話を優しく聞いてくれる駿河に甘え、一人でも飲みに来るようになったという訳である。

そして……今日の優子はいつになく荒れていた。アルコール度数の高いカクテルをわざと選んでいるように見受けられる。

カウンターの下にはミニスカートから零れる長い足。そしてトレードマークのようになっているいつも露出の多い衣服。それが見られて感じるタイプの女の特徴である事、そして構ってもらいたい気持ちの表れである事ぐらい駿河はとっくに見抜いていた。

「今日は……どうかされましたか?」

新しい飲み物を差し出しながら、目を細めにこにこと尋ねる駿河に

「最近家で会話が無くって……これじゃ一人暮らしと変わらないわ」

グラスを片手に溜息をつきながら、優子は不満を口にする。明日は祝日。休み前だという事は今日もおそらく遅くまで仕事をし、タクシーでの帰宅なんだろう。

家庭の話は何度も聞いている駿河ではあるが、今日はいつもに比べてペースも早ければ大きな溜息の数も多い。毎日すれ違いの生活がとうとう限界なのか。

優子がどれだけ夫を愛しているのか、それは何度も聞いて知っていた。そして……愛があるからこそ、満たされない時間が耐え切れないという事も。

目の前に開かれた薄手のニットから見えているきれいな谷間や、きゅっと締まった腰。そして長い足。その全てを一人では持て余しているに違いない。

女性に免疫のない若者だったら思わず触っていいのかと、そんな勘違いをしてしまいそうな程寄せられた胸元を見て楽しむのも悪くは無いが……。

   
    
  ちらりと壁にかけられた時計を見ると閉店の時間まであと1時間。今日は幸い団体客があったおかげでアルバイトも一人雇っている。

時間と、アルバイトと、満たされない優子。駿河はそんな3つのキーワードを頭に浮かべ、パチパチと瞬時に脳内でそろばんを弾く。

答えは……簡単に決まった。

「宜しければもう一杯飲みませんか? 特別なカクテルなんですけど」

女性は基本的に”特別”というセリフに弱い。しかもお気に入りである駿河から自分だけに贈られた言葉。優子はもちろんその言葉に興味を示す。

「何? 飲んでみたいわ」

その言葉を聞いた駿河は軽く頷くと、後ろの戸棚から一つの瓶を取り出し、手際良くそれをステアしていく。長い手指の先でバースプーンがくるくると回り少しの泡がグラスを彩った。

彼が手に取ったボトル書かれているのは【orchid】(蘭)のラベル。市販されているお酒ではない。凝り性な駿河が古い洋紙を取り寄せ自ら綴ったラベルまでが彼のオリジナル。

そしてこf?れは……ただ甘くて美味しいお酒では無い。特別なカクテルである理由。そう……実は、駿河特製の媚薬入りリキュールなのである。

「どうぞ」

そうとは知らないまま、勧められるままにそのカクテルを口に含んだ瞬間、優子の瞳は一瞬でとろんと溶けた。

「美味しい……ほんのり甘酸っぱくて、不思議な味」

「お気に召して良かったです。私が作ったリキュールなんですよ」

優子がその一杯を飲み干すまでにさほど時間はかからなかった。元々お酒には強い彼女ではあるが……その彼女から見てとれる明らかな変化。

駿河を見つめる視線が熱く、恋人同士ように変わっていく。

「あれ?私……。今日はいつもよりも駿河さんが素敵に見えるわ」

媚薬はじわじわと、しかし確実に優子の肉体を満たし、犯していく。その姿を見ながら駿河はゆっくりと立ち上がった。

(蘭開 第1話おわり/第2話につづく)

|

« 家出少女 ラバトリー改造2 | トップページ | 家出少女 蘭開~人妻優子の場合~2 »