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家出少女 苦しくても恋6

第6話:また初めから

いつから分煙なんて話ができたんだろう?昔は席で吸っていたのに…
愚にも付かないことを考えながら煙草を吸っていたサトシの元に、同僚がやってきた。
「最近どうしたんだ?」
煙草に火をつけながら、同僚は前振りもなく切り出す。
「なにが」
通用するとは思えないが、サトシは惚けてみた。
「なにが、じゃない。最近おかしいぞ、お前」
同僚の顔色は真剣そのものだ。
「そうかな?」
敢えて軽めに否定してみる。
「そうかな、って……あのなぁ…」
同僚は大げさにかぶりを振った。
「ミスが多い、と言っているんだよ」
じろり、と目を細め、サトシを睨みつける。
「そ、そう……だな」
痛いところを突かれた。確かに最近ミスが多い。
スケジュール管理やら他チームとの調整…
そのフォローを彼がやってくれている。それもわかっていた。
「まったく……自覚があるのなら認めろよ。心配しているんだよ、みんな」
やれやれと頭を振り、心配しているような顔色になる。
「みんな?」
「らしくないって、俺もそう思う」
「……そうかも」
「女か?」
「ぶほぁ」
缶コーヒーを口から吹き出す。
「吹き出す奴なんてリアルでいたんだな……じゃなくて」
一旦言葉を切る。
「一年前もそうだったよな……」
「あのことは……もう大丈夫だって」
否定する。
それしかできない。
「でも、今回は違う、そうだろ?」
「ちがっ」
「いーや、そうだね。そうとしか思えないぜ?」
「………」
「過去に辛いことがあったからって、それを引きずっていたって仕方がないじゃないか。
いーじゃないか、好きな女ができたって。それを自分で否定して、なんになる?」
同僚の言葉は真剣なものだった。
「失う怖さにおびえてたら、何もできないってことさ」
サトシの肩をたたき、同僚は喫煙所を後にした。 
「怖がっていたら駄目ってことは、わかるんだよな……」
煙草の火を消し、サトシもこの場を離れることにした。

待ち合わせをした居酒屋。
今更こんな所に居たって、彼が来るわけではない。
それは理解しているが、体が勝手に向かってしまう。
エリはビールのグラスを片手に黄昏れる。
店内は仕事帰りと思われるサラリーマンや、若い学生の集団で賑わっていた。
黄昏れるにしても場所を選べばいいのに……
ここに一人で居ても虚しいだけだ。
同僚との会話を思い出す。

『あんた、一人でそこに行ってるの?あほじゃないの?』
『だって……来るかもって思うと…』
『はぁ……あのねぇ…今までのあんたなら、そんな受け身じゃないでしょうに』
『だったらどうしろっていうのよ』
『当たって砕けろ』
『えーーー!砕けろって…』
『恋愛には自分から行かなきゃだめ、ってのがあんたの信条でしょう?それがなに?一回断られた位でそんなに尻込みしちゃって』
『でも…』
『また浮気されるって思ってるの?でもさ、あんたの話を聞く限り、その男は大丈夫だと思うけどね』
『わかんないじゃん、そんなこと』
『だったら、あきらめなさい。でも、好きだから、逢いたいからそこにいっちゃうんでしょ?』
『うん…』
『なら、素直になるしかないんじゃないかな?』

今日はこないかもしれない。
このビールが終わったら出よう、そう思った矢先に目に付いた人がいた。
ドクン、と心臓が跳ね上がる。
一人じゃない。
職場の同僚だろうか。少し小太りな人と背の高い人と一緒にいる。
彼がこっちを見る。
それに気づいたエリは、彼に気づかれないように身を伏せる。
だが、それも遅かったようだ。
彼は連れの人たちと離れ、こちらに向かってくる。
や、やばい…
来て欲しいと思っていた。
でも、本当に来るとは思わなかった。
エリは心が千々に乱れるのを感じる。
逃げたい。だが、それもできない。
「すみません…」
彼が声をかけてきた。
聞き慣れた、少し低くて優しい音色の声。
心が躍る。
うれしさに泣けてきそうだった。
だが、それに身を任せる訳にはいかない。
なぜなら、どこか彼の声には他人行儀なものがあった。
エリは躊躇しながらも、声をかけてきた彼に向かって顔を向けた。
「何かご用ですか?」
精一杯の他人の振り。
だが、彼の顔を見た途端、それは脆くも崩れる。
サトシ……
目の前に恋い焦がれた彼の顔がそこにある。

サトシはエリの顔を見ることができない。
なぜここに居るのか。
自分は同僚と飲みに来ただけだ。
彼女に気が付かない振りをすることもできた。
だが、目があったと思った瞬間、同僚に断りをいれていた。
その時の彼らの顔はなぜニヤ付いていたのかサトシにはわからなかったが、今はそんなことより目の前のことだ。
目の前にきて、どうしていいかわからない。
他人行儀的に声をかけてみたが、相手もそれに倣うように他人の振りだ。
「えっと、その……」
自分の中で葛藤がおきる。
別れの言葉を出したのは自分だ。
今更どんな言葉をかければいい?
正直わからない。
「すみません、人違いだったみたいです…」 
へたれだ。
自分でそう思うが、どうしていいかわからない。
そのままその場を立ち去ろうとしたが、腕を捕まれた。
「この期に及んで、人違いって、何様のつもりよ!」
店内に響く怒声。
サトシの腕をつかんだまま立ち上がったエリは、そのまま一気に捲し立てた。
「こっちに気が付いて来たかと思えば、あげくの果てに人違い?馬鹿にするのもいい加減にしてよ!なんなのよ!別れを切り出したのはそっちなのに、それが嫌だから毎日毎日こんな所に通って、あんたが来るかもしれないなんて、ありもしないことにすがって!なんなのよ!なんで来るのよ!なんでいるのよ!人違いだっていうなら、別れたっていうなら、なんであたしの前にいるのよ!」

感情が抑えられない。
うれしいはずなのに、それすら吹っ飛ばす位に溢れ出た感情。
近づいてきたときはうれしかった。
声をかけてくれた。
でも、人違いで済まそうとしたこと。
なにそれ?
なんなの?
もうやだ。
こんな人だなんて思わなかった。
例え彼がトラウマを抱えていたって、そんなことは知らない。
涙が溢れてくる。
場所もわきまえないことはわかっている。
でも、行き場のない溢れた感情を止めることはできない。
「なんでよ……」
涙の向こうで、少し困ったような顔をしたサトシがいる。
つかんだ腕を放しサトシから距離を取ろうとするが、椅子に阻まれて動けない。
「ここを出よう」
サトシはエリに顔を近づけ、そう告げた。
 
   
    
 
会計をすませたサトシが、店の前で待っているエリの肩をたたく。
「お待たせ、行こうか」
「行くって、どこに?」
泣いたおかげで鼻声になっている。
「どこって……」
「まさか、ホテル、とかいうんじゃないでしょうね?」
「い、いや、そんなつもりは…」
「じゃぁ、どんなつもりよ!大体、人違いだったんでしょ?なのに…」
また涙が出てくる。
それを見たサトシは狼狽えることしかできない。
「人違いと言ったのは謝るよ。それくらいしか出てこなくて…」
「知らないっ!」
エリにそっぽを向かれる。
そういえば出会ってから喧嘩なんかしたことなかったな、とどうでもいいことを思い出す。
そうだな…
「行こう、ここじゃあれだしな」
サトシはエリの腕を取り、歩き出す。
「だから、どこに行くのよ!」
「いいから」
エリは捕まれた腕に引きずられながらも、サトシについて行く。
暫く歩くと、見覚えのある場所。
あの時のホテルだ。
それに気付いた時、エリは捕まれていた腕を乱暴に振り解いた。
「何考えているのよ!」
「ここしかないだろ、始めて、終わらせた場所だから」
「え……?」
エリは何を言っているのかわからない風な顔になる。
「だから……」
ばっちーん!
「な……」
エリの平手がサトシの腕を打つ。
「信じられない!終わったって言ったのは、あんたでしょう!それなのに、なんでこんな所に来るのよ!馬鹿じゃないの!」
殴られたことに放心しているのか、サトシは何も答えられない。
「馬鹿っ!馬鹿っ!大馬鹿っっ!!」
両の手でサトシの体を叩く。
涙でくぐもった声で「馬鹿」を連呼する。
道行く人々が、好奇の目でこちらを伺っている。
だが、サトシはそんなことを気にすることもなく、エリにされるがままにしている。
「ごめん……」
俺は本当に馬鹿だな、今更ながら気づくなんて。
叩き続けているエリに腕を回し、そのまま抱きしめた。
「本当にごめん……」
「ばかぁ……」
エリはサトシに抱きしめられながら、涙を流すことしかできないでいた。

ホテルの入った二人の距離は微妙なものだった。
ソファーにはエリが、ベッドにはサトシが腰掛けている。
サトシはバツが悪そうにしながら、話を切り出そうにしているが。そういう空気ではない。
エリは止まらない涙を流し続けていた。
どこにこんなに水分があるのだろうか、というくらいに。
「えーとだなー」
「なによ!」
「怒鳴るなよ」
「うるさいわね!泣いているのを止めているんだから、話しかけないで!」
どういう論拠だろうか。
止めているって、止まってないじゃないか。
言いかけそうになるが、その言葉を飲み込む。
暫くエリの言うままに話しかけないでいたが、その時に気が付いた。
少し痩せたか…
そんなことをぼんやりと考えていたら、エリが突然立ち上がりこちらに向かってきた。
「?」
目の前に立たれサトシは一瞬戸惑う。
パシンっ
エリの右手がサトシの頬を打ち、そのまま両手でサトシの顔を押さえる。
「ん……」
キスだった。
有無を言わせないものを感じるキスだった。
「好きなの…」
「うん…」
「どうしようもなく、好きなの」
「うん…」
「あんたになんて言われても、好きなの!」
「わかってる」
「あんたがいないなんて考えられないの!あんた以外いらないの!だから、だから…」
目から溢れる涙が止められない。
「終わるなんて、別れるなんて言わないで!お願いだから!あたし…」
「また始めればいいんだよ、初めから」
「え?」
エリの手を顔から離し、そっと抱き留める。
「たぶん、何も始まっていないから」
エリの体温を体に感じながら、その細い体に腕を這わせる。
「俺も、きみが好きだ」
サトシの言葉にエリの目が見開かれる。
過去にあったことは、過去でしかない。
今、この気持ちだけが大事だということ。
「俺は怖がっていたんだ、失うことに」
サトシはエリの顔の正面にまわり、彼女の目を見る。
「でも、今度は自分で失うところだった。それって、馬鹿なことだよな」
言葉を切り、エリの額にそっと口づけする。
「きみが好きだ。ただ、それだけだったんだ」
「あたしは、サトシさんが好きです。あたしを、彼女にしてください」
サトシの言葉を受けたエリの告白。
「言われちゃった……俺から言おうと思ったのに」
「そんなことさせない。あたしが、好きなんだもん」
にっこりと、エリが微笑む。
その目からは涙が流れる。
だが、それは悲しみのものではない。
「俺からもお願いします。きみと一緒にいたい」
「うん……もちろん……」

ドキ??ドキする。
この人とは初めてじゃないのに。
それこそ、初めてセックスするわけでもないのに。
サトシの手がエリの胸に這ってくる。
その動きは時折激しくなるが、基本的には優しい感じだ。
乳房を揉み、時折乳首を弄ぶ。
乳首への刺激も時に激しい。
だが、痛いということはない。
気持ちのいい刺激だ。
「舐めて……」
サトシは言われるままにエリの乳首へ舌を這わせる。
生暖かい感触がわかる。
ぺろりと一舐めした後、唇全体を使って乳首への愛撫を行う。
乳首だけだなく、胸全体に舌を這わせ、また、口いっぱいにほおばるように愛撫を重ねていく。
「や……だめ……」
気持ちよすぎるからか、エリは思わず歓喜の声をだす。
「胸だけでいいの?」
意地悪な言葉だ。
エリは首をふり、それに応える。
「じゃ、脚を開いて…」
サトシに言われるまま脚を開き秘部を露わにする。
その秘部からは既に一筋の糸が流れていた。
「胸だけでこんなに……」
サトシは秘部の中の豆の部分に指の腹を押し当てる。
ビクンッ
エリの中に強烈に何かが跳ね起きた。
「ん……」
声を押し殺し、クリトリスへの刺激に耐える。
だが、その抵抗も意味がない。
クリトリスの愛撫から、自然とヴァギナが開いてくる。
そこからはこれでもかと愛液があふれ出てくる。
「ねぇ……あたしじゃなくて……」
既にこれ以上もないくらいに隆起したサトシのペニスに手をあてる。
「こんなになって……すっごい苦しそう……」
エリの指が触れた途端、サトシのペニスが激しく反応する。
「触っただけなのに……なんかうれしい」
エリはサトシの股間に頭を入れ、ペニスに舌を這わす。
「う……」
ぺろりと一舐めし、先端からあふれ出たカウパーを飲み込む。
「気持ちよくなってきているみたい…」
そのまま亀頭を口に含む。
「おい、いきなり」
含んだまま口の中で舌を動かす。
口の中でサトシのペニスが反応してくるのがわかる。
「こ、こら…そんなに激しくするな…」
サトシの言葉を無視し、ペニスへの刺激を繰り返す。
「ふふっ……気持ちいいんでしょ?」
「気持ちいいけどさ……」
「なに?はっきり言ってくれないとわからないよ?」
悪戯っぽく微笑み、エリは答えを促す。
「それはだな……」
?? といいつつ、サトシの手がエリの膣内に侵入する。
「やっ、ちょっと……」
サトシからの思わぬ反撃に、ペニスから口が離れる。
「エリだって、こんなにしているじゃないか」
「だって……」
舐めているだけで気持ちがいいだなんて、言えるわけがない。
「そろそろ、きて……」
サトシはエリの正面にまわり、自分の分身をエリのヴァギナに押し当てる。
「あ……」
ゴムをしていないことを思い出す。
「いいの、このまま……」
ゴムなんかに邪魔されたくない。
エリはサトシを感じたいのだ。
「わかった」
そのままエリの中にサトシ自身が入っていく。
「ん……」
久しぶりの感覚に、思わず声が漏れそうになる。
「すご……」
サトシもエリの中の滑りに思わず声を出す。
「このまま……」
今の感覚をそのままにしておきたかったのだが、それに気が付かないようにサトシが腰を動かし出した。
「や、だめ……はげしくしないで……」
腰を動かしながらサトシがキスを求めてきた。
「ん……ん……」
舌と舌を絡ませ、互いの口の中で唾液が混じり合う。
激しく吸い取られるようなキスだ。 
だが、エリはサトシに負けないように腰を動かしてくる。
二人はお互いを求め貪るように躯を合わせる。
「はぁ…はぁ…」
「エリ……俺…」
「い、いいよっ…あたしも……」
動きは激しくなり、限界が近づく。
「うっ」
サトシから精が吐き出され、エリの膣内を満たす。
その時、エリもまた絶頂を迎えた。
ペニスを抜こうとしたサトシに抱きつく。
「まだ、だめ」
「でも」
「だめったら、だめ。こうしていたい」
「いいけどさ……」
膣内にはまだサトシがいる。
最高に気持ちのいいことだ。

「なんか、照れくさいね…」
お互いの温もりを確かめるように抱き合う。
何度も躯を重ねて来たというのに、おかしなことだ。
でもなぜか気恥ずかしい。
「じつは、俺も」
照れくさそうにサトシが同意の言葉を返してくる。
「おかしいね」
にこりとエリが笑顔で返す。
「でも、こうしていると、幸せだって、思う」
背中に廻した腕に力を込める。
?? 「幸せか……そうかもな」
あたしがいて、サトシがいる。
この幸せは手放したくない。
浮気されるかもしれない。
でも、それ以上にこの人が好きだから、大丈夫。
絶対離さないし、離れさせない。
エリは心の中で固く誓う。
この人と一緒に、生きていきたい。

(苦しくても恋 第6話おわり)

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